シン・(3匹の)コブタ~コスパのいいレンガの家 施工方法比較~
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木材の特徴

建築材料として木材はどのような特徴があるか。その種類や魅力など家を建てる前に知っておきたいことは多くあるでしょう。ここではレンガと比較して、どちらがよりあなたが建てたい家の建築材料として向いているかを考察していきます。

建築材料としての木材の特徴

加工がしやすい

建築材料として多く用いられているのが木材です。一軒家のほとんどが木で建てられていることは疑いようのない事実でしょう。その一番の要因は、木材は加工しやすいためです。レンガや石材、コンクリートなどを加工しようとすればかなり大掛かりな機械が必要となります。建築現場でその時の状況に合わせて加工するのは難しいため、時間がかかるのがデメリットです。

一方で木材は極端な話、ノコギリ1本あるいはナイフ1本あれば切ったり削ったりできます。また、ノコギリなどなかった時代には木材の割裂性の高さを利用して、繊維にくさびを打ち込むことで割って建築材料として加工していました。このように木材は加工がしやすい、手間がかからないので使いやすく、材料としてのコストも大きく抑えることができるのがメリットです。

湿気に強い

木材は一見、湿気に弱そうというイメージがあります。木は腐りやすいという面は確かにあるので、そこを不安に思う人もいるでしょう。気温、湿度、木材の含水率が一定の数値を越えると、木は腐ります。

ではなぜ、建築材料として木が多く用いられるのか。それは実は湿気に強いからです。建築材料として使われる木材は、湿気を調節する機能を持っています。木は湿気を吸収して、放出するという調整が木材になった後も機能するのがメリットです。この機能があることで家全体へ空気が回る道をしっかり作り、床下の換気もできて家全体の湿度の調整をしてくれます。家全体の湿度を吸ったり吐いたり。これが家の耐久性を保ってくれる大きな力となるのです。

軽いのに強い

木材は軽い上に強さも持っています。例えば引っ張る強さに対して、建築材料としてよく用いられる杉は鉄の数倍の強さを持つのが特徴です。また、圧縮の力に対する強さでもコンクリートより強い木材もあります。それでいて軽いというのは、木材ならではでしょう。建築材料として適しているのは、疑いようのない事実です。

耐久性も高い

日本には1000年以上前からある木造建築物が今も残っています。このことからも分かるように、適切なメンテナンスを施せば木の耐久性は維持することが可能です。また、200年ほどにわたり硬度が2割上昇するというデータもあります。

のめり込み特性

木材には「のめり込み特性」というものが備わっています。例えば、木と木を接合する場合は釘を打つ、あるいは伝統的なホゾ組みのように接合部を加工することで木と木を組むのは、のめり込み特性を使っているのが要因です。

例えば釘を打ち込んだとして、打ち込んだ部分の体積、つまり釘の体積分をどこかに逃す必要があります。もし逃すことができなければ、その分木が膨らむか、逃す力に対抗できず割れてしまうことになるでしょう。しかし、木材の体積や形状などを鑑みて、それに適したサイズの釘を打ち込めば、不思議なことに木材が膨らんだり割れたりすることはありません。むしろ、ガッチリと釘を咥えこんでくれるのです。

そもそも木材は無数の細胞でできており、その細胞と細胞の間には隙間があります。その木材内部の隙間に釘を打つことで変形しますが、同時に復元しようとする力が働くことで釘をくわえ込むという仕組みです。結果として、強い力で接合されるということになります。こののめり込み特性は、建築材料として木材が多く使われる大きな理由の一つです。

入手しやすい

そもそも木材は入手しやすい上に、他の建築材料に比べると安価で使うことができる点が普及している一番の要因かもしれません。もちろん木を伐採し、丸太や角材として加工する作業は危険な面もあり大変でもあります。しかし、石材を切り出す、レンガであれば土を採取して形成し焼くなどの工程と比べれば、かなり容易だと言えます。

山間部へ行かなければならないという苦労ももちろんありますが、資源も豊富でかなり身近なものです。だからこそ安価に入手することができるため、建築材料として多く使われています。

建築材の木材の種類

木の家を建てると言っても木にはいろいろな種類があり、それぞれの特性をある程度理解してないと自分の理想の家を建てるのは難しいでしょう。結局、施工業者に使う木をすべてお任せでは、せっかく一生に一度になるかもしれない大きい買い物としてもったいないです。

ここでは建築材料として用いられる木材の代表的なものと、その特性をお話します。納得できる家造りのためにも、建材について知っておくことは大切です。

杉(スギ)

屋久杉などのブランド杉も一部ありますが、それ以外は戦後に積極的に植樹されたこともあり流通量も多く、総じて安価で使うことができる木材が杉です。用途が幅広いのも特徴で、その柔らかく加工が楽に行いやすい、木目がわりかしまっすぐなことから、柱などの構造体としても利用できます。また、天井、床、壁などの材料としても採用できる木材です。

檜(ヒノキ)

昔から檜は神社仏閣などの建築材料として使われてきました。それは湿度にも強く、そして耐久性が高い特性があるためです。特に柱や土台に使われるなど、構造材としての適性があります。乾燥性も高いので、建築材料として狂いも少ない上に軽いためとても扱いやすいという点もポイントです。

また、水に強いという利点もあります。極めつけはダニやカビ等の菌にも強いなど、建築材料として優れているのが魅力です。人気が高いのはそう言った性能面ももちろんありますが、その繊細で美しい年輪の模様も人気の理由でしょう。

独特な芳しい香りを持っている点も見逃せません。このことから、木材の中ではかなり高価です。檜は、いい家のアイコン的に語られることもあります。

檜葉(ヒバ)

檜葉は湿気や水分に強いため、耐水性が高い木材として構造材に使われることが多くあります。菌にもとても強いのも特徴で、腐朽菌に強く害虫も寄せ付けないのがメリットです。その菌への強さから、料理屋のまな板の材料としても使われています。建材にもよりますが、檜葉は安価で入手することが可能です。

栗(クリ)

栗の木は重く、そして硬い。ただし割れやすいという面も持っています。ただ、粘る力もある上に耐水性能が高いので土台として使うのに適した木材です。とは言え成長が遅いこともあり、市場に出回ることはあまりありません。価格も安くはないので、一般的に広く使われる木材ではないため採用は難しいでしょう。

欅(ケヤキ)

欅は強靭で重くて硬い。それでいて弾力性があるので曲げて使うことにも適している木材です。特にその強靭さから家の大黒柱、そして構造材として使われることがあります。そして強さもさることながら、特筆すべきは木目の美しさ。その美しさから内装の造作に使われたり、あるいは家具などにも幅広く使われている木材です。

桜(サクラ)

桜は硬くて重い広葉樹です。したがって家具やフローリング材として使われているのは、意外に知られていないかもしれません。とくにヤマザクラが多く使われており、比較的安価な上に粘り強く、反りや狂いもあまりないので使いやすい建築材料として認識されています。害虫に強いのも特徴の一つです。

橅(ブナ)

橅は安価な建築材料として、床板に多く使われている木材です。特性は硬いこと、そして粘りがあること。また曲げにも強いという特性も持ち合わせており、加工もしやすいので重宝されています。フローリング材にも利用可能です。

ウォルナット

ウォルナットは高価な木材で、高級家具や工芸品などに多く使われています。きめが細かく、美しい木肌が特徴です。衝撃に強いという点も、家造りに向いています。そして反りや狂いが少ないこと、また加工がしやすいことも魅力です。建築材料としてはドアや内装の造作部分、またフローリングに使われています。

赤松(アカマツ)

赤松の特徴は、硬くてとても丈夫な点です。そして艶がとても良いことから、床や階段などに使われています。松はヤニが多く、粘りが強い。そして圧縮の力に対しても強度が高い木材です。ただし天然の地松(国産の松のことをそう呼ぶ)なので希少性も高く、費用面で考えると簡単に使える建築材料ではありません。ただ、構造材にこだわる際に選ぶのであれば、部分的にというように工夫するのも良いでしょう。

建築材料として、木材とレンガの似ている点

木材とレンガの似ている部分を見つけるのはなかなか難しいですが、まずは天然素材だということが挙げられます。木はもちろんのこと、レンガも土を採取し形成して焼きあげたものなので、紛れもない天然のものです。

また、木材は日本、そしてレンガはヨーロッパでそれぞれ伝統的に建築素材として使われてきた歴史があるという点も、見逃せない共通点ではないでしょうか。1000年以上前の建築物も各所に残っており、その伝統を伺うことができます。

耐久性の高さや長さは、その度合いや期間こそ違えど、どちらもともに耐久性はあるのも共有点です。どちらの素材も、一生に一度の買い物かもしれない家の建築材料として使うに足る信頼性があります。

建築材料として、木材とレンガの異なる点

建築材料として木材とレンガで異なる点でまず上げられるのが加工性の部分。木は加工性がとても高い建築材料です。建築現場での加工もできるので、家の構造材や外装、そして内装や造作部分などにも広く使われます。一方、レンガは加工性は高くないというより、サイズ違いのレンガを複数使うだけで、建築現場などでレンガそのものの加工はできません。まさに積み上げるだけ。この違いは大きいと言えます。

また、入手の容易さも大きく違ってきます。木は伐採して建築材料用の木材として加工するだけで、もちろん伐採など大変な部分もあるが割と簡単に入手できるでしょう。一方、レンガは土を採取して形成して焼き上げるという工程があります。中には焼いている過程で割れてしまうものもあり、レンガが完成するまでには多くの時間と労力が必要です。

建築材料として、木材とレンガどちらがよい?

天然の素材を使って家を建てたいという人は、木材とレンガのどちらの建築材料を使っても満足した家が建てられるでしょう。その上で木材は独特な味や手触りや匂いがあり、とても温かみを感じられる建築材料です。自然素材の温もりを感じたい人には、木材を使って家を建てることをお勧めします。思い通りのデザインや設計がしやすいのも木材のメリットです。

一方、レンガは冷んやりとした手触りと硬さ、そして独特の重厚感を持っているので格式のある家を建てられます。また、100年を超える耐久性と50年単位で考えれば良いメンテナンスの間隔もメリットなので、何代にも渡って住み続けたいと考えている人にはレンガが向いているでしょう。

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