内装にレンガを使用する場合のメリット・デメリット
このページでは、家の内装にレンガを使うことで得られる、大きな2つのメリットなどについて解説しています。また、おさえておくべきデメリットも併せて紹介しているので、内装にレンガを使用したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
レンガは内装にも使用可能
レンガは、成形後に乾燥し、窯の中で焼き上げることで完成する建材のひとつです。主な原料は粘土です。家の外壁などに使用されているのを、ときどき見かけますね。レンガがもつ独特の風合いが好きだという方も少なくないでしょう。
ところで、レンガといえば外壁、というイメージが強いかもしれませんが、内装に採用されることもあります。レンガの柄がプリントされた壁紙などを使用する方法もありますが、実際に、本物のレンガを積み上げてつくる内装の壁を取り入れてるお家の事例もあるので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
家の内装にレンガを採用する場合の
大きなメリット2つ
内装にレンガを使うと、どのようなメリットを得られるでしょうか。ここでは、特に注目すべきメリットを2つピックアップしてみました。ひとつは、独特の風合いをもつレンガを使うことで、好みの雰囲気を演出できることです。もうひとつは、レンガのもつ機能性の高さについてです。
【メリット1】自分好みの雰囲気を演出
内装にレンガを取り入れれば、レンガの色味や質感、あるいは重厚感など、レンガならではといえる雰囲気をいつでも楽しむことができるようになります。また、レンガを使った自分好みのスペースを演出する方法もさまざまです。たとえば、レンガとの相性が意外に良いものとして、ナチュラルなテイストやフレンチスタイルが挙げられます。自分にとっての理想的なインテリアを実現しやすくなるでしょう。
【メリット2】住まいの機能性を高められる
外見的な魅力に注目が集まりがちなレンガですが、実は、機能性においても、レンガはかなり充実した素材でもあります。建材に求められる大きな要素である「耐熱性」「断熱性」「耐水性」「耐久性」のすべてを併せ持っているのです。機能性の高さによって、快適かつ不安なく暮らしていける住まい環境を実現してくれる、優れた素材だといえるでしょう。
- 耐熱性:火事に強いです。
- 断熱性:家の中を、快適な温度に保ちやすくなります。加えて、湿度を適度にコントロールする調湿効果もあります。
- 耐水性:キッチンやバスルーム、洗面所などで、水回りスペース特有のトラブルを防ぎやすくなります。
- 耐久性:まさに物理的な意味で「住まいを守って」くれます。しかも、こまめなメンテナンスは不要です。
家の内装にレンガを採用する場合の
デメリット
住まいの内装をおしゃれにしたり、機能性の高さを活用して快適な空間をつくり出したりするのに、とても便利な素材であるといえるレンガ。けれども、おさえておきたいデメリットもあります。ここでは、内装にレンガを使用する際のデメリットについてみていきましょう。
面積が狭くなってしまう
レンガは一定の厚みがある素材です。そのため、レンガを積み上げる方法を内装にも取り入れてしまうと、その分、部屋などのスペースが狭くなってしまうという問題があります。部屋の広さをあまり変えずにレンガを使用したい場合には、レンガタイルを貼り付けていく施工方法がおすすめです。
コンセント配置の問題
レンガを使用した部分はコンセント配置がしにくくなる、ということも、あらかじめ把握しておくようにしましょう。風合いや機能性の高さにおいてはとても魅力的なレンガですが、「使い勝手」という点においては、やや問題があるのも事実です。
多くの費用や長めの工期が必要
レンガを使用しない一般的な施工方法と比較すると、レンガを使う建築工事は、工期が長くなる傾向があります。レンガを積み上げていくのは手間のかかる作業である、ということがその理由です。加えて、その分、建築費用も高めになります。ですから、工期や費用については、どちらも多めに見積もっておくようにしましょう。
レンガを使用した内装の施工に対応している業者は
多くない
レンガを使用する建築の施工は、すべての業者が対応しているわけではないということも、おさえておきたいポイントです。これは、内装だけでなく外壁についてもいえることなのですが、日本ではレンガを使った住まいがあまり多くありませんね。そのため、レンガを扱ってきた経験が豊富な業者をみつけるのは、なかなか難しいというのが実情です。
内装にレンガを使う場合のコツ
内装にレンガを使用するときに得られるメリットや、知っておくべきデメリットについてみてきましたが、これらをふまえたうえで、レンガを上手に取り入れるためのコツをみていきましょう。
レンガの壁は一面のみがおすすめ
内装にレンガの壁を取り入れたいときは、すべての壁ではなく、1面だけに絞るのがおすすめです。というのは、いくらレンガの雰囲気や風合いが好きであっても、内装のすべての壁がレンガになると、どうしても重厚感が強くなりすぎてしまいがちです。ただ、これは好みの問題なので、さまざまな事例を調べて、比較検討していくとよいでしょう。
また、全面をレンガにすることのもうひとつの問題は、繰り返しになりますが、工期と費用についてです。特に、レンガを積み上げていく方法の施工では、かなり長い工期が必要になることも予想されます。
内装のアクセントとなるようなレンガの使い方も◎
内装の壁をレンガにするのではなく、もっとピンポイントに、つまりアクセント程度にレンガを取り入れるのもおすすめです。部屋と部屋との間に設置する仕切りだけをレンガにしたり、あるいは耐水性にすぐれているレンガの特性を活かし、洗面所やバスルーム、キッチンなどの水回りスペースのデザインウォールをレンガにしたりするなどの方法です。
あるいは、さらに手軽に、ふと視界にはいる箇所にレンガを少しだけ取り入れたりするだけでも、内装にレンガのオシャレな雰囲気をプラスできるでしょう。「工期が長くなりすぎてしまったりコストが高くなりすぎてしまうのを避けたいけれど、大好きなレンガを少しでも内装に使いたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
他の素材でレンガの雰囲気を出す方法も
「レンガの雰囲気を内装に取り入れたいけれど、デメリットを考えるとためらってしまう」という方におすすめしたいのは、他の素材でレンガの代用とする方法です。おもなアイテムとしては「ブリックレンガ」と「レンガ調の壁紙」のふたつが挙げられます。
まずブリックタイルについてですが、これは、レンガとそっくりなタイルのことです。本物のレンガにどうしてもこだわりたいというのでなければ、充分にレンガの代用品として使えます。あるいは、どうしてもコストをおさえたいのであれば、レンガの柄の壁紙を壁に貼る方法もよいでしょう。
内装にレンガを取り入れた事例
まるでカフェのような雰囲気のリビング
リビングにはアイボリーのレンガを、キッチン側にはブラウンのレンガを貼ることでメリハリのある空間を演出。反対側の壁紙には珪藻土を採用することで空気の循環を促します。
フローリングには、丈夫で傷が目立ちにくい北海道のナラ材を使用しています。部屋全体が自然素材にこだわっていて、家族の健康にも環境にも優しい空間です。まるでカフェにいるようなリラックスできる部屋となっています。
引用元:
URL:https://suvaco.jp/project/2RQhEF0Slc
レンガで組まれた炉台と薪ストーブがある家
リビングの一画にはレンガで組まれた炉台と本格的な薪ストーブがあり、家族が自然と周りに集まるようなリラックス空間となっています。薪ストーブの優しい炎が窓に映り、左官仕上げのモルタル壁が温かみを感じさせるでしょう。
キッチンにはアイアン製の取っ手が付いていたり、アンティークグラスを壁の小窓に採用したり、遊び心がいっぱいの住まいです。
引用元:
URL:https://slowl.jp/works/works10/
本格的なレンガ積みを再現したブリックタイル
壁紙には、英国の伝統的で本格的なレンガ積みを再現したブリックタイルを採用。クラシックなレンガ積みを部屋全体に配置することで、重厚感ただよう洗練された雰囲気を演出します。
インテリアはソファーやギターなど、「赤」へのこだわりが強いです。レンガと赤の相性が良く、余計なものがない居心地のよい空間となっています。
引用元:
URL:https://www.can-net.co.jp/works/23313