レンガの家にみられる白華現象とは
レンガの外壁に生じる「白華現象」について、発生原因や進行しやすい時期、対処方法などについてまとめました。レンガの家を建てたいと考えている方は、ヒントとしてぜひお役立てください。
レンガの家の白華現象とは?
白華現象は、白い粉が外壁の表面に現れる現象のことを指します。見た目に大きく影響するため心配になる方がいるかもしれませんが、耐久性の低下によって生じるものではありません。白華現象について見た目が気にならないのであれば、特に何らかの対処をする必要はありません。
住まいの美観を損ねているように感じられることもあるので、白華現象が気になる方は起こりやすい時期、条件、原因、また対処方法を知っていればお手入れの際に役立つでしょう。
なぜ白華現象が
起こってしまうのか
モルタルやコンクリートの中に含まれるカルシウムやアルカリを含む溶液によって、白華現象は引き起こされます。溶液がレンガのすき間から表面にしみ出て空気中の二酸化炭素と融和し、乾くと白い粉となって表れるのです。白華現象は、施工終了からあまり時間が経っておらず、かつ寒いシーズンに発生しやすいという傾向があります。気になる方は、そういったタイミングに注視しておくとよいでしょう。
白華現象が進行しやすい
時期とは
白華現象が進行しやすいのは冬季で気温が低く、雨や雪、霜などによって湿度の高い場合、梅雨どきや秋の長雨のシーズンなど、雨が多く湿度の高い状態が続くときによく発生します。高い気温が続く夏には、あまり進行しません。
気温が上がる夏場に白華現象が起こりにくいのは、暑さが厳しい環境ではブロック内の温度も上昇するため、白華現象の原因となる物質が蒸発してしまうからです。
白華現象が起こりやすい
構造とは
ブロックやレンガ、モルタル内部で水分が移動しやすい構造になっていると白華現象が起こりやすくなります。もちろん粘性土や砂質土といった土質も無関係ではありません。白華現象が出るかどうか判断するポイントとして、水はけの状態をチェックするとわかりやすいでしょう。
レンガの白華現象には
どう対処すべき?
白華現象が起こるのを完全に止めることは難しいもの。また発生してしまった白華を完全に除去するのも、容易ではありません。しかし発生を予防して、白華をできるだけ除去する方法はあります。
レンガの家の施工時の
対策方法とは
白華現象の予防は、なんといっても防水です。できる限り水がしみ込まないように施工することが求められます。積みレンガ工法の場合には、白華の発生を抑える薬剤が含まれている「ブリックモルタル」の使用がおすすめです。またセメントやモルタルに混ぜて使用するエフロカットという薬剤も、白華現象の予防になります。
レンガの家の施工後の
対策方法とは
白華はアルカリ性なので、取り除きたい場合には、酸性の薬剤を使用するのがおすすめです。例えばトイレ用の洗剤でも白華を除去できます。面積が広い場合は、アクトルというクエン酸入りの洗浄剤を白華除去剤として使うのも良いでしょう。また薬剤を使用しなくても、薄い白華であればブラシでこすり、取り除ける可能性もあります。