レンガの輸入住宅にはどのようなものがあるの?
重厚感やラグジュアリー感、レトロな雰囲気、そして自然素材のゆたかな風合いなど、多くの魅力をもつレンガの家。ここでは、そんなレンガの家のなかで、輸入住宅をピックアップし、その定義や種類などについてまとめました。また、輸入住宅のレンガの家にはさまざまなメリットがあるので、その点についても解説していきます。
輸入住宅とは
海外の設計コンセプトやテイストを受けて建設される住宅のことを、輸入住宅といいます。物理的に海外で建築した住宅を運んでくるという意味ではありませんが、資材の輸入はおこないます。
日本の住宅の場合、最初に基礎を構築して土台をつくり、それから木材の柱や梁を軸として支える建築方法が主流です。一方、輸入住宅を建てるときには、面で支える構造になっています。代表的なものとしては、「2×4工法」「パネル工法」などがあげられます。ちなみに、北米では全体の90%の住まいに、2×4工法が採用されているようです。もうひとつのパネル工法は、ヨーロッパで多く採用されている建築方法です。
輸入住宅の種類
輸入住宅は、外観デザインのテイストや色使いなどによっていくつかのスタイルにわかれます。主なものとしては「北米スタイル」「北欧スタイル」「英国スタイル」の3つが挙げられます。それぞれの特徴について、くわしくみていきましょう。
北米スタイル
アメリカやカナダの北米エリアでよくみられるスタイルの住宅です。後述の北欧スタイルや英国スタイルのようなテイストも少し感じられますが、それよりもシンプルで素朴な雰囲気が特徴的です。「ドーマー」という小窓付きの三角屋根がポイントです。
北米スタイルはさらにこまかく分けることができます。
- アーリーアメリカンスタイル
切り妻屋根が特徴的です。外壁の美しさも目をひきます。 - ジョージアン様式
外壁に赤レンガが使われているのが特徴的です。
他にも、ブリティッシュ風・フレンチ風など、多くのスタイルがあります。
北欧スタイル
スウェーデンやデンマークといった北欧エリアでよく見られるスタイルの住宅です。天然の木材がたっぷりと使用されており「シンプル」「モダン」「ナチュラル」といったテイストを醸し出しています。日本でも、北欧家具でおなじみのテイストだといえます。
北欧の住宅は、厳しい冬の寒さにも、暖かいシーズンにも対応する必要があるため、断熱性・気密性の高さが大きな特徴だといえるでしょう。また、大量の積雪によって住まいにダメージがかかることのないよう、屋根が急勾配になるように設置されています。
英国スタイル
イギリスの代表的な住まいです。アンティークかつシックな風合いをもつ外観が印象的です。落ち着いた色合いが、街並みに自然に溶け込みます。建材には、暖かみが感じられるレンガを多く使用しています。そのレンガと組み合わせた白塗りの壁が、英国スタイルの住宅の大きな特徴のひとつとなっています。
また、イギリス国内の各地域で豊富に採れる原料を建材としてそのまま用いる場合が多いです。そのため、地域ごとに住まいのテイストがすこしずつ異なっています。
輸入住宅のレンガの家の特徴
耐久性が高い
日本の場合と異なり、北米やヨーロッパでは、何世代にもわたり住み継がれていく住まいとして建築をおこないます。そのため、耐久性が高いのが大きな特徴となっています。輸入住宅は外観のデザイン性が高いだけでなく、耐震性・耐久性に優れているのも魅力です。
ちなみに、輸入住宅にはよくレンガが使用されますが、何となくレンガは地震には弱そうだというイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。けれども、実際には、構造面がしっかりと補強されているものであれば耐震性があり、地震に強い住まいとなっているのです。そのため、自然災害が多い日本でも、頑丈な輸入住宅への需要は今後も上昇していくと予想されます。
高級感がある
レンガをひとつずつ積み重ねていく工程は、どうしても手間がかかるため、費用がかさみやすいです。工期も長くなりがちです。けれども、手作業ならではの仕上がりや高級感が感じられる外見のよさが、大きな魅力となります。
ハイブリッド工法
輸入住宅では、建築方法に2×4工法やパネル工法が採用される場合が多いです。けれども、なかには、日本の家づくりで多く採用されている木造軸組み立て工法の技術を活かし、木造と2×4を組みあわせたハイブリッド工法を建築に取り入れている会社もあります。