レンガ造りの家は新築とリフォームどちらがおすすめか
レンガ造りの家に憧れがある方、あるいは家の一部にレンガを取り入れたい方に向けて、レンガ造りの家の新築とリフォームの違いについて紹介します。
家にレンガを取り入れる
レンガの外壁
レンガは、重厚感や高級感があるだけでなく温かみも感じられ、今でも根強い人気がある外壁材です。メリットは見た目の劣化が少ないということ。レンガは雨や紫外線に強く、汚れにくい・カビが生えにくい・色ムラが出にくいなどの特徴があります。レンガを積み上げて施工した場合下地や土台も傷みにくく、見た目の劣化だけでなく家全体の劣化も進みにくいでしょう。定期的な塗り替えを行う必要もなく、メンテナンスコストが低いのもメリットです。
デメリットは、リフォームが難しい点。レンガの外壁は一段ずつレンガを積み上げていくため頑丈なつくりになっていますが、リフォームをする際には大掛かりな工事になってしまう可能性が高くなります。また、蓄熱性が高いため、昼間に蓄熱した熱が夜になっても下がらず、夜になっても家の中が暑く感じられることがあるかもしれません。
レンガの内装
内装にもレンガを取り入れられます。内装に使用するメリットは、レンガが持つ高い性能の恩恵が受けられること。断熱性が高いので家の中の温度を快適に保ち、耐水性の高さから水回りでも安心です。加えて、レンガ好きな人にとって家の中でもレンガを取り入れて好みの雰囲気の内装にできることはうれしいポイントでしょう。
デメリットは、工期や費用がかかること。また、レンガは厚みがあるので内装に取り入れるとどうしても部屋が狭くなってしまいます。さらに、レンガを取り入れた個所はコンセントが配置しづらく、使い勝手の面から考えると一般的な内装より不便になってしまうかもしれません。
レンガの花壇
ガーデニングが好きであれば庭づくりにはこだわりたいところ。花壇にレンガを使用することで家のデザインを壊さずに雰囲気のある花壇が作れ、ワンランク上のおしゃれなお庭になります。選ぶレンガによって花壇全体の雰囲気を決めることになります。どのような花壇にしたいのか、しっかりテーマを決めてから選ぶようにしましょう。
花壇にレンガを使うメリットは、洋風ガーデンによく合っていてどんな素材ともケンカせず溶け込みやすいところや、経年劣化により味わい深さが出るところ。
デメリットは、作るのに手間がかかるところや一度つくったら取り壊したり移動したりするのが困難なところなどが挙げられます。
レンガの外構
さまざまな場面に溶けこむレンガ。塀やアプローチなどの外構にレンガを使用することで、自分だけのエクステリアを完成させることができます。レンガは赤茶色というイメージがありますが、現在はブラウンやイエロー、ピンクなどさまざまな色が登場しています。色を統一しても格好良いですが、さまざまな色を組み合わせてモザイクアートのようなデザインでも良いかもしれません。
外構にレンガを使用するメリットは、自分のイメージ通りのお洒落な外構にできること。レンガは素材が土なので、環境にも優しいです。デメリットとしては、花壇と同じく積み上げる際にモルタルで固めているので簡単にレイアウトを変更できない点などがあります。
レンガへのリフォームに関する注意点
レンガの家は木造の家と異なり、モルタルによって積み上げられているためレンガの撤去が難しく、リフォームが困難な特徴があります。内装リフォームなら比較的簡単にできますが、壁面を含むリフォームだと大掛かりになってしまい、費用も高額になります。
費用を抑えたいなら「レンガ調タイル」や「レンガ調サイディング」などを使用することもできますが、これらの素材ではどうしても本物の質感は出せません。せっかくレンガ造りにこだわるなら、本物のレンガでの家づくりをしたいですよね。
また、日本で住まいにレンガを使用する人は少なく施工の難易度も高いため、その分取り扱える業者が少ないという実情もあります。特にレンガを取り扱ったリフォーム会社は少なく、適切な業者を選ぶのに時間がかかってしまうかもしれません。
レンガにこだわりを持っている方なら住まいへの理想も持っていて、細部までこだわりたいという方が多いと思います。リフォームの場合、間取りが理想通りにならないといった懸念もあります。レンガでイメージ通りの住まいを建てたい人は、新築の方が合っているかもしれません。
レンガの家を新築する
メリット
耐久性が高い
レンガの家は基本的にメンテナンス不要です。レンガは焼き物の一種で、腐ることはなく耐久性もあります。劣化しにくく、むしろ年月とともに風合いが増して美しく感じられるでしょう。積み上げ工法の場合は下地や土台も傷みにくいですが、モルタルの防水処理は定期的に行う必要があります。
日本で家の外壁によく使われているのがサイディングボードという壁材で、レンガ調のものもあります。外壁をレンガ調のサイディングボードにすると、確かに建てる段階では費用を抑えることができます。ただしサイディングボードは時間とともに劣化するため、結局メンテナンスなどのランニングコストがかかってしまうことに。長い目で見ればそれほどお得ではありません。耐久性にこだわるならば、本物のレンガの家がおすすめです。
年月を重ねるごとの重厚感
新しい家は建てたときは格好良いかもしれませんが、数十年経つと古臭く感じてしまうかも。その点、レンガの家は流行に左右されることなく、長い間お洒落な佇まいを維持できます。年月を重ねるごとに重厚感が増すのがレンガです。むしろ年々魅力を増していき、自分の家に愛着を持つことができるでしょう。
断熱性・蓄熱性・耐火性が
高い
外観の良さに注目が行きがちなレンガですが、性能の良さという面でもメリットが大きいです。実は断熱性・蓄熱性・耐火性が高く、住宅としての価値も高いでしょう。
レンガは内部の温度を一定に保ちやすすく、夏は涼しく冬は暖かく1年中快適に過ごすことができます。また土から作られているため耐火性が高く、火災保険料も低く抑えられるというメリットがあります。
まとめ
レンガの家は見た目だけでなく、機能性でも魅力があります。半面、リフォームがしにくく費用が高いなどのデメリットも。レンガの家はこだわりがたくさん詰まった夢の家です。じっくりと検討して後悔しない家づくりをしましょう。