レンガの家のメンテナンス
レンガの家ではどのようなメンテナンスをすればよいのでしょうか。ここではレンガの家の経年変化を楽しむためのメンテナンスや、レンガの種類別メンテナンス法などについて紹介します。
レンガの家はメンテナンスフリー?
レンガの家は一般の住宅に比べると外壁の耐久性が高く、塗装などの手間がかからないというメリットがあります。歴史的建造物として数多くの建物が今も残っているように、建ててから年数が経つにつれてだんだん味わい深く変化するのがレンガの魅力のひとつ。太陽の光や水によって劣化することはほとんどなく、コケやカビも生えにくい傾向にあります。耐水性にも優れ、一般的に外壁に対するメンテナンスである「塗装」も行う必要はありません。
経年変化を楽しむには
とはいえ、レンガの家も100%メンテナンスが要らないわけではありません。細かいメンテナンスを行うことで、経年変化の味わいを楽しめるようになるのです。経年変化を楽しむために必要なメンテナンスについて紹介します。
泥・ホコリ・カビなどの汚れ
レンガに泥やホコリ、カビが付着してしまった場合、水をかけながらデッキブラシで優しくこすり落としましょう。水だけで落ちない場合は、アルカリ性の重曹と賛成のクエン酸を使用してこすると落ちやすいです。また、仕上げに高圧洗浄機を使用するときれいになるでしょう。
レンガの風味の変化は風合いや味わいに変わりますが、泥・ホコリ・カビなどの汚れは美観を損ねることになりかねません。気が付いたらすぐ落とすようにしましょう。
目地の劣化
レンガの家では、レンガを固定するための目地のモルタルが劣化してひび割れてしまう場合があります。放置してひび割れが大きくなると、土台に水分が入り込んだり、砂や泥などの汚れが入り込んだりしてしまう可能性も。結果、表面のレンガが剥がれやすくなり、レンガ自体がぐらついてしまうことがあります。
残念ながら、目地のモルタルの劣化は予防方法がありません。目地のひび割れに気付いたら、まずはブラシなどで目地の汚れを落とした上で目地以外の部分にマスキングテープを貼って養生するようにしましょう。その後、ひび割れ箇所にモルタルを埋め込んでならし、マスキングテープを剥がして乾燥させたら補修完了となります。
レンガ造りの種類で
メンテナンス法が違う
レンガ張りの場合
レンガ張りとは、本物のレンガを薄くスライスした「スライスレンガ」を外壁の表面に固定して建てる方法のこと。レンガ積みに比べて工事期間が短く施工しやすいですが、耐久性は落ちてしまいます。ただし本物のレンガを使用するため、年数が経つにつれ味わいがでてくるというメリットも。
レンガ張りの家は耐久性が低いため、レンガがぐらついたらすぐに張りなおす必要があります。自身で行うことも可能ですが、土台や柱など補修するところが多いなら業者に依頼するのがおすすめ。レンガの周りのモルタルを削り取ってレンガを外し、再びレンガにモルタルを付けてはめこみます。へらで形を整えたらレンガ張りのメンテナンスの完了です。
レンガ風の場合
レンガ風とは、レンガの費用が高くて手が出せない人向けにレンガ風デザインのサイディングを外壁に採用すること。本物のレンガのような質感は再現できませんが、コストパフォーマンスは高いという特徴があります。
そんなレンガ風サイディングでおすすめのメンテナンス方法が、クリア塗装です。一般的に塗装は色がついた塗料を塗りますが、クリア塗装は無色透明な塗料を塗布。そうすることで、レンガ風のデザインをそのまま残したメンテナンスが可能となります。ただし外壁の劣化がひどい場合は選べないこともあるので、レンガ風サイディングをクリア塗装したい場合は早めのメンテナンスを行うようにしましょう。
レンガの家を
さらに楽しむには
細かなメンテナンスが大切
レンガの家では、細かなメンテナンスがおすすめです。メンテナンスフリーが魅力のレンガの家ですが、メンテナンスを行うことでより一層魅力的な家として楽しめるようになるでしょう。大切なのは、定期的に点検を行うこと。不具合が見つかればすぐにお手入れを行って、美しい外観を保つようにしましょう。